一期一会の春画人形
今日は恒例の京都アンティークフェアが京都パルスプラザで開催されたので初日に行ってきました。
毎度書くように東寺や北野天満宮のようなガラクタ市と違い、ここは値付けがしっかりしていて、高いものはしっかり高く、掘り出し物がめったにないので、ウィンドウショッピングのようにいつも見て回り目の保養をするだけです。
さて、ここ数回コロナの影響で開催されなかったり、開催されてもお客さんが少なかったですが、今日は緊急事態宣言解除後でワクチンもしっかり2回接種しているような年配客が大勢来ていました。(私もその一人 笑)
今日もぶらぶら見て歩いてましたが、以前以上に春画人形や色っぽいものが少なく…と言うかほぼ壊滅状態で、「今日も何も無かったな~」と帰りかけた最後の方で運命の出会いが!
見たことない大きな春画人形。男女別々で着物は布で作られています。
何よりもその細工の精緻なこと!
これまで見てきた秘宝館やネットでもこのようなものを見た事は一度しかありません。(それは後でまた書きます)
見た瞬間一目惚れしてしまい、値段を聞くと〇〇万円!もちろん手持ちでは足らんし、でも欲しいし、とりあえず購入すると伝え、近くのコンビニの銀行ATMでお金を下してきました。なんかテレビの「お宝鑑定団」によくそんなことして骨董品を騙されて買うオッサンを見てバカにしてましたが、まさか自分がするとは・・・(笑)
まあ、ぶっちゃけ一ヶ月の収入分ぐらいで、いままで買ったなかで一番高価なものですが、今回を逃すと二度とお目にかかれないものだと思い一大決心しました。
寄り道せずさっさと仕事場に帰ってじっくり鑑賞。
会場で見たときは、博多人形のようなものと思っていましたが、ずっと軽くて中空のようで、表面は粘土のようですが、叩くと軽く木のような感触です。
あまり知識がないので間違っているかもしれませんが、雛人形と同様の桐塑人形かもしれません。
目は玉眼ではありませんが、塗りも丁寧です。
着物も脱がせることができそうですが、こわくて出来ません!
カワイイ乳首!
布団の大きさが50㎝ぐらいですので、スケールすれば1/4ぐらいでしょうか。
小物も良い出来。
男女ともに表情も良く、手の先まで表情豊かです。
指先の爪には白い半月の塗られています。
局部もしっかり造形されていて、ひじょうにリアルです。
この角度いいですね!とても表情豊か!
男性の珍棒も手抜き無し!亀頭と竿の色の違いや質感や血管も秀逸。
接合部分
先っちょだけいい?
作られた時期は分かりませんが、着物の傷み具合からは50年以上は経っているでしょう。
男性のお尻に作者印?がありました。「弘」?ですかね?ご存知の方がおられましたら是非ご一報くださいませ。
一部壊れもありますが、こんなに綺麗に残っているのはよほど大切に扱われていたのではないでしょうか?
さて、じつは形は違いますが、これによく似た春画人形を前に一度見たことがあります。→そのときのブログ
それがこの人形ですが、男性の顔や局部の造形などよく似ています。
この人形は出品時、明治時代のものと説明されていましたので、もしかしたら今回買った人形も・・・?
この時のネットオークションは次点で落札できませんでしたが、今回のものよりも高い値段で入札していました。
そのときは本当に悔しかったんですが、今回この人形と出会えたのは何かの縁かもしれません。
この人形が北海道や東京の骨董市に出ていたら出会えてないし、今日初日に行ってなかったらまた誰かに買われていたかもしれませんし。
2021年10月30日追記:人形の研究されている方より、お尻の刻印から「忘れられた昭和の名工のひとり、宇佐見弘業(うさみ・こうぎょう)の作品では」とお知らせいただきました。ありがとうございます。
(このブログは「春画人形の世界」 の一部です)
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