このブログをご覧の方ならご存じかと思いますが、10年ほど前から春画人形を収集しています。
お多福やおかめの人形の裏(底)が裸になっていて、裏返すと女性器が見える縁起物、笑いものは割と昔(明治時代?)からあったようですが、博多人形の名品の裏側に隠し絵のように男女の交接や女性器を作るようになったのは、戦後の占領軍のお土産として作られた頃だと聞いています。
(画像は京都 千本釈迦堂のおかめ人形)
ま、それでも70年の歴史があるわけですが、私は実際に観光地や温泉地の売店で売られているのは見たことがありませんので、少なくとも30年前ほどにはすでに作られなくなったものだと思います。(とは言うものの、いまでも店主に聞くと、奥から売れ残りみたのが出てくることはたまにあります)
前置きが長くなりましたが、収集を始めてから、この春画人形の現代版を作ってみたら面白いだろうなとぼんやり思っていました。
集めているものの多くは髷を結ったり、着物を着たり、時代的には江戸時代かせいぜい明治時代の男女像です。
まれに洋装の男女や、夢二風の長髪の女性像の春画人形もありますが、まあ大正時代どまりでしょうか(笑)
と言うわけで頭の片隅にずっと現代風の春画人形像を思い続けていて、今回ちょっと時間ができたので、いちど形にしてみることにしました。
まずは先達たちに敬意を表して、と言うかあまり違うものを作るとただのエッチな人形になってしまう恐れもあるので、よくある炬燵美人の様式を真似て、令和の電気コタツ女学生で作ってみることにしました。
まずは簡単なスケッチを描きます。
シチュエーションは「コタツでスマホのエッチな動画を見て自分で慰めているうちに暖かくてウトウトして寝てしまった女子高生」
作り方はいつもの石粉粘土製。アクリル絵具彩色です。
一応やぐらコタツなので、コタツの脚やヒーターも作りました。(電源コードは作っていません 汗)
構造としては従来の炬燵春画人形よりも複雑になってしまいました。
スマホはエクス〇リア?
コタツの必需品のみかん。
ちょっと昭和っぽい柄のこたつ布団。
裏返すと・・・
パンティーはいずこに?
作ってみて思ったのは、やはり先達の人形師たちの腕はさすが!ということ、彩色も見事!と言うことでした。
今回なるべく簡単な布団柄を選んだつもりでしたが、けっこう大変でした。
こんなものを量産していたんですね!
さて、比較に倉庫から同じような炬燵美人の春画人形を探してみたところ、思ってた以上にそっくりの人形が出てきてビックリしました!どっか頭の片隅にこのデザインが残っていたんでしょうね。
ところで昔の炬燵はどういう構造だったんでしょう?天板無いし。
実はこれを型取りして量産しようと分割も考えて作ったんですが、彩色に時間がかかるのと、果たして欲しい人がいるのか分からないため、今は未定です。
でもなかなか面白かったので、いろいろ違う形で現代風春画人形をまた作ってみたいと思います。
参考ブログ:現代(いま)風 春画人形 第二弾!
(このブログは「春画人形の世界」 の一部です)
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